タイヤの空気圧の目安と点検方法|指定空気圧の調べ方・補充の頻度を解説
空気圧は、燃費・乗り心地・タイヤの寿命・安全性のすべてに関わります。定期的な点検を習慣にすることが、トラブルを防ぐ基本です。
この記事のポイント
空気圧は、走行前のタイヤが冷えているときに、エアゲージで測ります。点検は最低でも1か月に1度が目安で、合わせる数値は、タイヤの側面の最大値ではなく、車の取扱説明書やドア付近のラベルに表示された指定空気圧です。
指定空気圧の調べ方
車の指定空気圧は、取扱説明書やドア付近のラベルに
ブリヂストンの資料では、自動車製作者の指定空気圧は、車両の取扱説明書やドア付近などに表示されていると案内されています。不明な場合は、タイヤ販売店などに相談するよう示されています。
- 取扱説明書
- 運転席ドアの開口部などに貼られたラベル
- 燃料給油口のフタの裏(車種によります)
前後で値が違う車と、単位の見方
前輪と後輪で指定空気圧が違う車もあります。単位は「kPa(キロパスカル)」が主流で、古い表記の「kgf/cm²」は、1kgf/cm²がおよそ98kPaにあたります(例:ブリヂストンの資料に併記されている「400kPa(4.0kgf/cm²)」)。
スペアタイヤの空気圧も確認する
同資料では、スペアタイヤの空気圧も、定期的(最低1か月に1度)に点検し、自動車製作者の指定した値に調整するよう案内されています。
点検の頻度とタイミング
最低でも1か月に1度、タイヤが冷えているときに
ブリヂストンの資料では、タイヤの空気圧は、走行前の冷えているときに、エアゲージで定期的(最低1か月に1度)に点検し、指定空気圧を下回らないように調整するよう案内されています。JATMAに掲載された資料でも、ゴムの性質上、タイヤの空気は自然に抜けていくため、距離を走らない場合でも点検が必要と説明されています。
気温や走行直後の数値の見方
空気圧は気温と関係し、気温が高いと高く、低いと低くなります。走行時および走行後は、熱によって空気圧が高くなりますが、ブリヂストンの資料では、この状態でも空気を抜かないよう案内されています。正確に測るために、走行前の冷えている状態で点検しましょう。
点検しておきたいタイミング
- 長距離ドライブや高速道路を走る前
- 季節の変わり目や、気温が大きく変わったとき
- タイヤを交換したときや、サイズを変更したとき
- スタッドレスタイヤへの履き替えなど、保管していたタイヤを装着するとき(タイヤの保管方法)
空気圧が不適正なときのリスク
操縦安定性の低下とタイヤの損傷
ブリヂストンの資料では、空気圧に過不足があると、タイヤが損傷したり、事故などにつながるおそれがあると説明されています。不適正な空気圧で使用すると、操縦安定性の低下やタイヤ損傷の原因になるとされています。
扁平率の低いタイヤは、見た目でわかりにくい
同資料では、とくに偏平タイヤの空気圧不足は、見た目でわかりづらいため、必ずエアゲージで点検するよう案内されています。
燃費・乗り心地・スローパンクへの影響
JATMAに掲載された資料では、空気圧の点検は、タイヤを大事に使うためだけでなく、車の燃費やコーナリング、乗り心地にも影響し、安全にも関わると説明されています。また、空気圧を測ることで、釘などによってゆっくり空気が抜けるスローパンクチャーを見つけられることもあるとされています。
保安基準での位置づけ
空気圧は「適正であること」が基準
保安基準(細目告示 第167条第4項)では、空気入りゴムタイヤの空気圧が適正であることが、基準の1つに挙げられています。同じ項には、タイヤに加わる荷重がタイヤの負荷能力以下であること、溝の深さが1.6mm以上であること、亀裂やコード層の露出がないことも定められています。
タイヤ空気圧監視装置を備える車の場合
細目告示 第167条第5項では、専ら乗用の用に供する自動車などに備えるタイヤ空気圧監視装置について、空気圧が適正でない旨の警報と、装置が正常に作動しないおそれがある旨の警報が、適正に作動することが基準とされています(対象となる自動車の範囲は条文で定められています)。
サイズを変えたときの空気圧
純正と違うサイズでも、まず指定空気圧を確認する
インチアップやインチダウンなど、純正と違うサイズを履くときは、タイヤの種類や負荷能力が変わる場合があります。変更後に合わせる空気圧は、車の指定空気圧を基準に、購入店や整備工場、タイヤメーカーに確認してください。
XL規格のタイヤは、空気圧と負荷能力の関係に注意
ブリヂストンの資料では、同じサイズのXL規格とSTD規格のタイヤでは、充填する空気圧が変わる場合があると説明されています。空気圧別の負荷能力の一覧を確認し、正しい空気圧を充填するよう案内されています。サイズ変更の基本はタイヤサイズ変更は車検に通る?で解説しています。
正しい点検・補充の手順
点検の手順
- タイヤが冷えている状態で、バルブのキャップを外します。
- エアゲージを押し当て、現在の空気圧を測ります。
- 指定空気圧より低ければ、空気を入れて、もう一度測ります。
- 4本すべてを測ります。スペアタイヤがある車は、スペアも確認します。
- バルブキャップをしっかり閉めます。
空気を入れすぎたとき・ゲージを持っていないとき
空気を入れすぎたときは、ゲージの数値を見ながら、指定空気圧に合わせて抜きます。エアゲージはカー用品店などで購入でき、JATMAに掲載された資料でも、自分で測れるエアゲージを持つことが勧められています。ガソリンスタンドやタイヤ専門店などで点検してもらう方法もあります。
よくある質問(FAQ)
空気圧は、どのくらいの頻度で点検すればいいですか?
ブリヂストンの資料では、最低でも1か月に1度の点検が案内されています。JATMAに掲載された資料では、空気は自然に抜けるため、距離を走らなくても点検が必要と説明されています。
空気圧は、いつ測るのが正しいですか?
走行前の、タイヤが冷えているときです。走行時や走行後は熱で空気圧が高くなるため、測った数値は高めに出ます。
空気圧は、どの数値に合わせればいいですか?
自動車製作者が指定した空気圧です。取扱説明書やドア付近のラベルなどに表示されています。
走行後に空気圧が高くなっていたら、抜いてもいいですか?
ブリヂストンの資料では、走行時や走行後は熱によって空気圧が高くなるが、決して抜かないよう案内されています。冷えてから再度測りましょう。
空気圧が足りないと、車検に影響しますか?
保安基準(細目告示 第167条第4項)では、タイヤの空気圧が適正であることが基準の1つです。日ごろから指定空気圧に合わせて管理してください。
参考リンク・出典(公式サイト)
この記事の内容は、次の公式サイト・公的機関・業界団体・メーカーの公開情報をもとにしています。法令や規格は改正されることがあるため、最新の情報は各サイトで確認してください。以下は外部サイトです。
- ブリヂストン「タイヤを上手に使っていただくために」:タイヤカタログ記載の使用上の注意(PDF)。カタログ改訂で内容やURLが変わることがあります
- JATMA 掲載資料「タイヤの空気圧点検の重要性」:日本自動車ジャーナリスト協会会長への取材記事(PDF)
- 細目告示 第167条(走行装置):国土交通省・PDF。タイヤの溝・負荷能力・空気圧の基準
- 一般社団法人 日本自動車タイヤ協会(JATMA):タイヤの規格・安全に関する情報