ランフラットタイヤとは|パンク時の走行条件と、交換時・通常タイヤに替えるときの注意点
ランフラットタイヤは、空気圧が失われても、一定の距離を走り続けられるように作られたタイヤです。規格の考え方と、使うときの注意点を整理しました。
この記事のポイント
ブリヂストンのカタログでは、ISO規格(ISO 16992)のランフラット性能の試験条件が、空気圧0kPa時に80km/hで80kmの距離を走行可能とされています。実際のパンク時の使用は、自動車製作者の指定に従うよう案内されています。
ランフラットタイヤとは
空気圧が0でも、一定距離を走れる性能
ランフラットタイヤは、パンクなどで空気が抜けた状態でも、一定の距離を走り続けられるように設計されたタイヤです。ブリヂストンのカタログでは、ランフラットテクノロジー採用タイヤについて、ISO規格(ISO 16992)の試験条件として、空気圧0kPa時に80km/hで80kmの距離を走行可能という内容が示されています。
試験条件の考え方
同じカタログには、ランフラットタイヤとEMT(エクステンディッドモビリティタイヤ)では、試験条件が異なると記載されています。荷重や室温などの条件は、タイヤの種類によって定められています。ここに示した「0kPa・80km/h・80km」は、規格上の試験条件の一例で、実際の使用上の走行可能距離や速度を保証するものではありません。実際に走れる距離と速度は、タイヤや車のメーカーが指定する内容に従ってください。
パンクしたときの対応
使用方法は、自動車製作者の指定に従う
ブリヂストンの資料では、応急用タイヤ、パンク応急修理用具で修理したタイヤ、およびランフラットテクノロジー採用タイヤ(EMT)のパンク時の使用に関しては、自動車製作者の指定に従うよう案内されています。取扱説明書で、走行できる速度や距離を、事前に確認しておきましょう。
パンク後のタイヤは、販売店で点検を受ける
パンクしたあとのタイヤを、そのまま使い続けられるかは、損傷の状態や、メーカー・販売店の判断によって異なります。タイヤ販売店で点検を受けてください。保安基準(細目告示 第167条第4項)では、亀裂やコード層の露出など、著しい破損のないことが基準とされています。
一般的なパンクの対処はパンク・バーストしたときの対処法で解説しています。
空気圧の管理と警報装置
空気圧の不足に気づきにくいタイヤもある
ブリヂストンの資料では、とくに偏平タイヤの空気圧不足は、見た目でわかりづらいため、必ずエアゲージで点検するよう案内されています。ランフラットタイヤを装着した車でも、空気圧は定期的に点検します(タイヤの空気圧の目安と点検方法)。
タイヤ空気圧監視装置(TPMS)の保安基準
細目告示 第167条第5項では、専ら乗用の用に供する自動車などに備えるタイヤ空気圧監視装置について、空気圧が適正でない旨の警報と、装置が正常に作動しないおそれがある旨の警報が、適正に作動することが基準とされています。警報が出たときは、取扱説明書の指示に従ってください。
ホイールとタイヤ交換の注意点
ランフラット対応ホイールの確認
ブリヂストンのホイールに関する注意事項では、同社のカタログに掲載のホイールは、一部のランフラットタイヤ対応ホイールを除き、ランフラットタイヤ装着時でも空気圧ゼロ状態の走行に対応していないとされています。ランフラットタイヤ標準装着車に社外ホイールを使うときは、対応の可否を販売店に確認してください。
タイヤ・ホイールは同じ種類でそろえる
ブリヂストンの資料では、全車輪とも同一のサイズ、種類、構造、カテゴリーのタイヤを使用するよう案内されています。サイズ、種類、構造、カテゴリーの異なるタイヤを同一車軸に使用すると、タイヤ性能が異なるため、車の安定性を損ない、事故などにつながるおそれがあるとされています。ランフラットタイヤと通常のタイヤを混ぜて使うことは避け、交換するときは、販売店に相談してください。
通常のタイヤに替えるとき
確認しておきたいこと
- パンク時の備え:空気が抜けたときに、一定距離を走れるタイヤではなくなるため、パンク修理キットやスペアタイヤ、ロードサービスの備えを確認します。
- 車メーカーの指定:ランフラットタイヤを標準装備する車は、取扱説明書の指定を確認します。
- タイヤ空気圧監視装置:警報装置の設定や警告表示に影響がないか、販売店に確認します。
- 全輪をそろえる:前後・左右で、種類の異なるタイヤを混ぜません。
タイヤ交換の費用はタイヤ交換の費用の内訳、サイズの確認方法は車のタイヤサイズの調べ方を参考にしてください。
よくある質問(FAQ)
ランフラットタイヤは、パンクしても走れますか?
ISO規格(ISO 16992)の試験条件では、空気圧0kPa時に、80km/hで80kmの走行が条件として示されています。実際に走れる速度や距離は、自動車製作者やタイヤメーカーの指定に従います。取扱説明書を確認してください。
パンクしたランフラットタイヤは、修理できますか?
修理の可否は、損傷の状態や、メーカー・販売店の判断によって異なります。ブリヂストンの資料では、ランフラットテクノロジー採用タイヤのパンク時の使用は、自動車製作者の指定に従うよう案内されています。タイヤ販売店で点検を受けてください。
ランフラットタイヤと通常のタイヤを混ぜて使えますか?
ブリヂストンの資料では、全車輪とも、同一のサイズ、種類、構造、カテゴリーのタイヤを使用するよう案内されています。混ぜて使うことは避けてください。
ランフラットタイヤに、社外ホイールを履かせても大丈夫ですか?
ブリヂストンのホイールに関する注意事項では、同社の掲載ホイールは、一部の対応ホイールを除き、空気圧ゼロ状態の走行に対応していないとされています。対応の可否は販売店に確認してください。
空気圧の警報が出たら、どうすればいいですか?
取扱説明書の指示に従って、安全な場所に停車し、タイヤの状態を確認します。細目告示 第167条第5項では、対象となる自動車のタイヤ空気圧監視装置の警報が、適正に作動することが基準とされています。
参考リンク・出典(公式サイト)
この記事の内容は、次の公式サイト・公的機関・業界団体・メーカーの公開情報をもとにしています。法令や規格は改正されることがあるため、最新の情報は各サイトで確認してください。以下は外部サイトです。
- ブリヂストン「タイヤを上手に使っていただくために」:タイヤカタログ記載の使用上の注意(PDF)。カタログ改訂で内容やURLが変わることがあります
- 細目告示 第167条(走行装置):国土交通省・PDF。タイヤの溝・負荷能力・空気圧の基準
- 一般社団法人 日本自動車タイヤ協会(JATMA):タイヤの規格・安全に関する情報
- ブリヂストン タイヤ