パンク・バーストしたときの対処法|応急処置・修理できる範囲・予防のコツ
タイヤのパンクは、いつ起きてもおかしくありません。慌てず安全を確保し、車に積んである装備に応じた対処ができるように、流れを整理しました。
この記事のポイント
国民生活センターは、応急修理キットは一時的な応急用で、パンクを完全に補修するものではないと注意を呼びかけています。JAFのテストでは、修理後は80km/h以下で走行し、できるだけ早く本修理か交換を受けることが示されています。
まず安全を確保する
安全な場所に移動する
国民生活センターの注意喚起では、パンク時の作業は、平らで安全な場所に車を移動させて行うこと、取扱説明書に従うことが示されています。ジャッキアップ作業を誤ると、事故につながる危険があるとも説明されています。
危険な場所では、ロードサービスを使う
同じ注意喚起では、危険な場所では、ロードサービスを利用することが勧められています。作業に自信がないときや、安全な環境を確保できないときも、無理をせずJAFなどのロードサービスに救援を依頼しましょう。
あらかじめ積んでおきたいもの
国民生活センターは、軍手、懐中電灯、輪止めなどの安全用具を積んでおくことを勧めています。装備の内容は、取扱説明書で事前に確認しておきましょう。
応急処置の方法
応急修理キット(パンク修理剤)
近年は、スペアタイヤの代わりに、応急修理キットを備える車があります。国民生活センターは、応急修理キットは、一時的な応急用であり、パンクを完全に補修するものではなく、使用後はタイヤ交換が必要になる可能性があると説明しています。
JAFのユーザーテストでは、初めて使うモニター3名が、取扱説明書を確認しながら、太さ4mmの釘が刺さったタイヤを修理し、修理完了まで約15分かかっています(穴の大きさによって変わる可能性があります)。主な注意点として、次の内容が示されています。
- 刺さった釘などは、取り除かないこと
- 修理後の走行は、時速80km以下に限定すること
- 急発進・急ブレーキなど、「急」のつく運転をしないこと
- 修理後は、できるだけ早く本修理か交換を受けること
スペアタイヤ(応急用タイヤ)
スペアタイヤや応急用の装備を備える車では、取扱説明書の手順に従います。応急用タイヤやパンク応急修理用具で修理したタイヤの使用については、自動車製作者の指定に従うよう、ブリヂストンの資料でも案内されています。
ロードサービス
JAFの検証でも、危険な状況や自信がない場合は、救援を要請することが勧められています。
応急修理キットで直せない場合
JAFのテストで確認された範囲
JAFのユーザーテストでは、次のような結果が示されています。
| 状態 | 応急修理キットでの修理 |
|---|---|
| 釘やねじが刺さったままのパンク(4mm程度まで) | 修理できた |
| 異物が抜けた穴 | 修理できない |
| 25mm幅の裂傷 | 修理できない |
| タイヤの側面(サイドウォール)の傷 | 修理できない |
そのほかの注意
ブリヂストンの資料では、市販の瞬間パンク修理剤などで、タイヤに劣化などの有害な影響を及ぼすものは使用しないよう案内されています。使用してよい修理剤は、車の取扱説明書で確認してください。
パンクとバーストの違い、修理できるか交換か
パンクとバースト
パンクは、釘などの異物が刺さったり、傷がついたりして、空気が抜ける状態です。バーストは、タイヤが破裂する状態です。バーストを防ぐためにも、空気圧の管理は重要です。ブリヂストンの資料では、空気圧に過不足があると、タイヤが損傷したり、事故などにつながるおそれがあると説明されています(タイヤの空気圧の目安と点検方法)。
修理できるかどうかの判断
修理できるか、交換が必要かは、損傷の位置や大きさ、タイヤの状態によって異なります。保安基準(細目告示 第167条第4項)では、亀裂やコード層の露出など、著しい破損のないことが基準とされています。応急処置のあとは、タイヤ販売店などで点検を受けてください。ブリヂストンの資料でも、コードに達している外傷やゴム割れのあるタイヤは使用しないよう案内されています(タイヤの溝・寿命と交換時期)。
費用について
修理や交換の費用は、店舗やタイヤの種類によって異なります。交換する場合の費用の考え方はタイヤ交換の費用の内訳で解説しています。
予防のためにできること
空気圧とタイヤの点検
- 空気圧の点検:最低でも1か月に1度、冷えているときに点検します。JATMAに掲載された資料では、空気圧を測ることで、ゆっくり空気が抜けるスローパンクチャーを見つけられることもあるとされています。
- タイヤの外観の確認:ブリヂストンの資料では、釘・金属片・ガラスなどが刺さっていないか、溝に石などの異物を噛み込んでいないかを確認し、異物を見つけたら、タイヤ販売店などに相談するよう案内されています。
- 縁石や凹みを避ける:同資料では、縁石にタイヤの側面を接触させたり、凹みや突起物を乗り越えたりすることを避けるよう示されています。
- スペアタイヤの空気圧:スペアタイヤも、最低1か月に1度、空気圧を点検します。
古いタイヤ・摩耗したタイヤは早めに点検
使用開始後5年以上経過したタイヤは点検、製造後10年経過したタイヤは交換が、ブリヂストンの資料で勧められています。
よくある質問(FAQ)
パンクしたとき、刺さった釘は抜いてもいいですか?
JAFのユーザーテストでは、刺さった釘などを取り除かないことが、重要な注意点として示されています。
応急修理キットで修理したあと、どのくらいの速度で走れますか?
JAFのユーザーテストでは、時速80km以下に限定することが示されています。急発進・急ブレーキなど「急」のつく運転も避けます。修理後は、できるだけ早く本修理か交換が必要です。
応急修理キットは、どんなパンクにも使えますか?
いいえ。JAFのテストでは、異物が抜けた穴、25mm幅の裂傷、タイヤの側面の傷は、修理できないとされています。
応急修理キットを使ったあとは、そのままタイヤを使えますか?
国民生活センターは、応急修理キットは一時的な応急用で、使用後はタイヤ交換が必要となる可能性があるとしています。早めにタイヤ販売店で点検を受けてください。
自分で対応できないときは、どうしますか?
危険な場所や、自信がない場合は、JAFなどのロードサービスに救援を依頼します。
参考リンク・出典(公式サイト)
この記事の内容は、次の公式サイト・公的機関・業界団体・メーカーの公開情報をもとにしています。法令や規格は改正されることがあるため、最新の情報は各サイトで確認してください。以下は外部サイトです。
- 国民生活センター「自動車タイヤのパンク時の対応方法に注意」:応急修理キットの使用方法・スペアタイヤの交換方法についての注意喚起
- JAF Mate「パンク応急修理キット」ユーザーテスト:JAFによる検証結果と使用上の注意
- ブリヂストン「タイヤを上手に使っていただくために」:タイヤカタログ記載の使用上の注意(PDF)。カタログ改訂で内容やURLが変わることがあります
- JAF(日本自動車連盟):ロードサービス・クルマの安全情報
- JATMA 掲載資料「タイヤの空気圧点検の重要性」:日本自動車ジャーナリスト協会会長への取材記事(PDF)